目次
患者情報
20代女性・独身・ソフトウェア関係の営業
来院理由
社会人になり、数年経過して仕事が忙しくなり始め、ノルマや残業などで疲労がピークとなり、頭痛や肩こり、生理痛がひどくご来院。
自宅が近く職場から通いやすい当院にご来院。鍼は初めてで、学生の頃からお金ができたら通いたいと思っていたとのこと。元々昔から生理痛などがひどくなると頭痛にもなりやすく、精神的にも落ち込んでしまうそうで、ここ最近は仕事のストレスが辛いため、いつもよりもひどくなってしまったとのこと。
主訴(最もお辛い症状)
頭痛・首肩こり・生理痛
症状について
首肩こりは元々学生の頃はあまり感じなかったが、営業帰宅後の事務作業を毎晩遅くするため、疲労と共に首肩こりがひどくなってきたそう。また、生理痛は以前よりもひどく痛むようになり、薬もあまり効かなくなってきている。頭痛持ちだが、仕事が忙しくなって睡眠不足になると悪化する。また眼の疲れもひどくドライアイになっている。
所見(身体検査)
首肩こりは板が入っているほどカチカチになって、肩甲骨が若干上にあがってしまっている状態。首の付け根(後頭骨)も非常にかたい。また、足のむくみがあり、足の指先が特に冷たい。
脈は尖っていて、速い。お腹の冷えや下腹部の張りや圧痛が顕著にみられる。
診断内容
仕事の多忙や精神的ストレスにより、交感神経緊張状態が長く続いている事で、全身の循環不良を引き起こしている状態。脈やお腹の反応からも顕著に交感神経緊張はあらわれている。また、腹部の瘀血(古い血液の滞留)や頭部のむくみがある事から、体質的に血液の巡りが悪くなってしまっている状態。これらの体質が頭や首肩の筋肉の緊張を強くしてしまっていて、頭痛や首肩こりを引き起こしてしまっていると考える。
治療内容
自律神経の調整処置
瘀血処置
全身の筋緊張を抑える処置
骨盤の循環を高める処置
患部の筋緊張を緩めていく処置など
結果
最初は鍼の刺激がどんなものか少し緊張していたが、鍼を手足のツボに打っても「刺してます?」と確認するくらい「へー面白いですね。鍼が入る感覚はなんとなくわかりますが、ツンツンされるけど痛く感じないんですね」とのこと。非常に鍼が効きやすい体質なのか、全身のバランスを整えていくにはあまり時間を要さなかった。仰向けを終えて、うつ伏せになってもらう時には、「身体全体に血液が巡る感じがあります」とおっしゃていた。その後は、お辛い首肩こりの原因となる筋肉や骨盤周りの腰の循環を高めたことで、さらにリラックされ、マッサージをする頃には、頭痛も消えたそうで、途中からうたた寝していた。
治療が終わると、「首肩がすごく軽い」と驚かれ、特に眼のスッキリ感が出たそうで「寝起きのようなクリアな眼の感じです」と喜んでいた。
慢性的になり始めているので、最初の数回は週一回をおすすめし、その後は2週から3週に一回のペースでご来院していただき、定期的なメンテナンスを行なっている。
考察
20代でまだまだ若いが、以前から生理痛や頭痛などを起こしやすい体質であったため、骨盤の中がうっ血しやすかったり、下半身への血流なども悪くなり結果的に全身の循環不良を引き起こしてしまっていたことが原因だった。また、営業というプレッシャーのかかる仕事と残業などの多忙により、肉体的と精神的なストレスによって自律神経が乱れてしまったことが、今回の原因にもなっている。
治療以外の過ごし方や食事内容、仕事中のストレッチなどをアドバイスしてからは、とても本人も身体がスッキリしてきた事で、前向きになってきている。自分でも自宅で簡単なお灸をしたいとの事で、せんねん灸を購入してもらい、冷えや血流をよくするツボに自宅でしてもらうようアドバイスしている。
【人形町・水天宮の鍼灸院】
はり・きゅう・指圧マッサージ「いしわた鍼灸院」
鍼灸あん摩マッサージ指圧師 院長 いしわた
info@ishiwata-shinkyuin.com